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2010年 07月 30日
今回は植物ランプ以外に、
青白く光るキノコ・光の三原色の樹・闇に立つ街灯、の立体作品。また、 画面背後からの透過光と黒い影で描き出す、翳り絵(かげりえ)の展示もあった。 翳り絵の暗い展示室に入ると、 はじめはもやのような微光しか見えない。 急き足で部屋を通り抜けたら、もやだけ見て帰ることになる。 暗さに目が慣れるに従って浮かび上がって来るのは、 梶井基次郎の複数の作品を元に描いた、 青空の白雲・窓辺の光景・闇に立つ街灯 ... 結核で早世した梶井の作品は、 爛漫の桜の樹の下に屍体を想うように、 若い自分が抱えた死の影を見ている。 「私は好んで闇のなかへ出かけた。 溪ぎわの大きな椎(しい)の木の下に立って遠い街道の孤独の電燈を眺めた。 深い闇のなかから遠い小さな光を跳めるほど感傷的なものはないだろう。 私はその光がはるばるやって来て、 闇のなかの私の着物をほのかに染めているのを知った。」 梶井基次郎『闇の繪巻』1930(昭和5)年 枯れた植物はランプとなって命を長らえる。 街灯は闇の淵に人を招く。 翳り絵は闇の中でしか見えない世界を開く。 親しいような、怖いような、異界への入り口。 街灯と翳り絵にはカメラが向かなかった。 今度機会があったら、試みてはみたい。
by pippinrose
| 2010-07-30 08:51
| 視覚
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Comments(4)
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クミン
at 2010-07-31 11:17
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ぴぴんさん、こんにちは^^。
オニビシ、不思議な生き物の頭部みたいで面白いですね。 ダチュラという植物は全くわかりませんが、これも愛嬌があります。 ワイルドリリーの光が壁に映って直線的な星型になっているのもナイス。 植物ランプの展覧会、plumさんとぴぴんさんの両方で見せていただけるのがまた楽しいんだな~♪
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ぴぴん
at 2010-07-31 16:53
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クミンさん こんにちは〜
オニビシにはわたしは、 ウルトラマン・仮面ライダー系のおもしろさを感じます。^_^) ダチュラは、ダツラ、エンジェルズ・トランペット、朝鮮朝顔、 ドライフラワーにした実は、イガナスとも呼ばれます。 名前が多い植物ですね... plumさんは、空間の中のランプを撮ってますね。 わたしはぐっと寄ってます。「見たまま」も、いろいろです。
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harukob1 at 2010-08-02 21:23
妖気が漂いますね。
異界、、、 闇があるから光りを感じる、 目に見えない存在なしには、 目に見えるものは存在しない、、、、 という言葉を思いました。
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ぴぴん
at 2010-08-03 11:48
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はるこさん 言ってみれば、死骸なので...
しかし禍々しい感じ・虚仮威しな感じは無く、 そこにあるのに見えなかったものを見せられた驚きがあります。 こういうものに連なる線上に、自分もあるのだな、と思います。
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