by pippinrose
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2011年 09月 08日
竹涼侵臥内
野月満庭隅 重露成涓滴 稀星乍有無 暗飛蛍自照 水宿鳥相呼 万事干戈裏 空悲清夜徂 竹涼は臥内を侵し 野月は庭隅に満つ 重露は涓滴を成し 稀星はたちまちに有無 暗に飛ぶ蛍は自ら照らし 水に宿る鳥は相い呼ぶ 万事は干戈の裏なり 空しく悲しむ 清夜のゆくを * * * * 竹林の涼気が寝床に入り込む 野にある月は庭の隅々を照らす たくさんの露が滴り落ちる わずかに星が見え隠れする 蛍は暗中自らの灯で飛ぶ 水鳥が呼び合う声がする すべては戦乱下のこと 清らかな夜が更けゆくのを 空しく悲しむ (ぴぴん訳) 清らかな夜景を感じながらも、 凶事の中流浪する彼の心は、空しさから逃れられない。 杜甫(と ほ) 712 - 770年 中国 唐時代の詩人。 「倦夜」は、755年の安史の乱以降の戦乱と飢饉の時代、 764年初秋、逃れ住んだ成都の草堂で書かれた。 『杜甫詩選』 岩波文庫。
by pippinrose
| 2011-09-08 08:43
| 活字
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