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2009年 08月 12日
わたしが十五年戦争を意識したのは、記憶にある限り、
小学校四年生の時の『ふたりのイーダ』であり、 翌年のNHK朝の連続テレビ小説『鳩子の海』であるはずだ。 それ以前にも別のテレビドラマなどを見ていたかもしれないし、 小学校で何か教わったかもしれないが、はっきりした記憶はない。 中学校では、先生に「大和の生還者」がおられ、 体育館で全校生徒がその話を聞いた。 何故だかわからないが、反感が残った記憶がある。 高校一年の遠足で丸木美術館に行った。 二年の修学旅行で広島の平和記念資料館に行き、 文化祭では合唱のサークルで、 戦火を浴びた少女への鎮魂歌『眠れ幼き魂』を歌った。 三年の文化際では中国戦線の記録映画を自主上映した。 中国人の男性に戦中戦後の話を伺いに行き、 「眼鏡をかけて身分証写真を撮ると、 “眼鏡が違うから本人と認められない”と言われるので、 眼鏡は外して撮るのだ」と教わった。 世界史の先生は、大学生になったらわたしが 活動家になるのではないかと心配したが、 そういうことにはならずに過ぎた。 三十代になって、 ワシントンDCのスミソニアン博物館でエノラ・ゲイを見、 ホロコースト記念博物館に行き、 アムステルダムでアンネ・フランクの隠れ家に行った。 江戸東京博物館の東京大空襲展に行き、 戦中戦後の生活資料を集めた昭和館に行き、 軍人の立場から記録する遊就館に行き、 沖縄戦の証言映画『ひめゆり』を観に行く。 どうしてそういうものに関心が行き続けてしまうのかは、 どうも自分でもよくわからない。 自分の中のざわめきを鎮めるためであるような気もする。 戦後数十年が経ち、 博物館の中の「モノ」も歳を取って来ていると感じる。 「モノ」自体が見手から共感を引き出す力は、 今後、落ちて行くのではないだろうか。 それともそういうものに憑かれてしまうひとは、 いつの時代も一定量出るようなものなのだろうか。 『レクイエム 眠れ幼き魂』(1962年)は、保富康午作詩・佐藤眞作曲。 ダーク・ダックスの結成十周年の委嘱曲。
by pippinrose
| 2009-08-12 09:49
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