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2010年 11月 19日
こんな夢をみた
花を仰ぎ 緑陰に寄った大樹が ほとほとと 色葉を落とす はだかの枝のかなた つめたく青い空を 「キイ」と呼んで 鳥が飛び去る 「神は死んだ!」と叫んだ男が ただ青い空に耐えず築いた 洞窟の天井石が ほとほとと 降っている * * * * 解題:昼間のことばで。 頭の上に乗っているかれらが この世を去らないかぎり、 この重さはなくなるまいと思っていた。 かれらはいまも世にありながら、 もはやわたしの重しではない。 頭の上がすーすーして、 空はこころもとないほど広い。 「神は死んだ!」と、 わざわざ宣言しなくてはならなかったニーチェは、 頭の上がすーすーして、 「超人」を据えずにいられなかったのではと疑う。 「超人」という新しい神を迎えたのちも、 世界にはなお古い神はあり、 さらに新しい神もある。 崩れ続ける殿堂を、 それぞれが頂いている。
by pippinrose
| 2010-11-19 08:30
| 活字
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Comments(4)
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harukob1 at 2010-11-19 16:38
ステキな詩ですね。
葉の落ちた枝の間からの青空と鳥の描写、、、 乾いた感じがいいですね。 「神は死んだ」、、、ニーチェが思い浮かびました、、 クマザサ、ヤツデが新鮮です。
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ぴぴん
at 2010-11-19 17:25
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はるこさん ありがとうございます。乾いた感じです。^_^)
いましがた、後半に「解題:昼間のことばで。」を追記して載せました。 ニーチェです。 わざわざ宣言しなくちゃならないほど、 彼の頭の上にはキリスト教の神が重く乗っかってたんだろうなと 想像します。 特定宗教の、というのでなければ、 ひとは神なしでやっていけるものなのかどうか、 わたしにはよく分からないのです。 「超人」という神も、キリスト教の神と同様に、 厄介なところがあると思います。 クマザサやヤツデは、高木の緑が落ちて日が届くこの季節に、 活き活きと見えます。
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harukob1 at 2010-11-20 15:11
ニーチェは
キリスト教的民主主義を「弱者の奴隷的道徳」とみなして、 強者の自立的道徳を説いたのですが、 「神は死んだ」のあとに今度は、 「正義感が妖しい、そのどこかに復讐心を秘めている」と 正義感を次々に叩きつぶしてしまいますね。 暴走する爆弾と言われたように、ニーチェは爆発力が強いです、、 でも、そうやって「無」に近づいて行ったのでは、、と思います。
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ぴぴん
at 2010-11-20 21:48
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はるこさん まぁ、彼に一理はあるとは思いますが、
直線的で視野が狭いと感じます。 頭の上の重いものをひとつ払っては、何か乗ってないと落ち着かず、 次を据えてはまた払っていたんではないかと思えてしまいます。 そういう意味では、乗っかっているものに左右され・依存しているなと。 「暴走する爆弾」というのは知りませんでしたが、まさにそういう感じ。 「無」という神を据えることも、ひとはしますね... 生きているうちからそう一色になりたがらなくても、 いずれ死ねるのにと思います。
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