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2011年 03月 14日
11日午後、ベランダにいたらどこからか
「震度5以上の地震が来ます」という放送が聞こえた。 中に戻りつれあいに声をかけたところで、揺れがやってきた。 目を見合わせる。 彼が異常を感じているのが分かる。 わたしもそんな顔だったのだろうか。 モノが落ちて来ない玄関にふたりで行き、 閉じ込められないように扉を開けた。 ミシミシと建物が鳴る。 静まるかと思うと更に大きく揺れる。 足がガクガクと震え、息が速くなる。 「こわい」と口走ってしまう。 揺れが収まると同時にテレビを点けた。 実家の親の無事を確かめ、隣人の無事を確かめた。 屋外で何かが焼ける匂いがしたが、やがて収まった。 棚から落ちたものやベランダで割れた鉢を片付けていると、 巨大津波の映像が流れた。あとはテレビに釘付けになった。 * * * * 週の前半、 関東大震災や東京大空襲や原子爆弾による 短時間での徹底的な破壊の衝撃によって、 また、愛着の対象がじわじわと姿を消し なす術もなく喪失が決定付く体験によって、 心に受ける損傷について、友に語っていた。 そして金曜。 けた外れの破壊・喪失が襲いかかった。 揺れに、波に、火に、多くの命が呑まれ、 これまであった、これからあるはずだった生活が消えて行った。 また、原子力発電所が制御を失った。 危険な現場での人々の試みが続いているが、 危機はまだ回避できていない。 避難の受け容れ、 傷病者の治療、 死者への追悼。 復興へ向けての過程で今後、 さまざまな現実に直面するだろう。 身体が緊張し、神経が立ち、同時に身体内部では、 なんだか分からないものがぐるぐるめぐっている。 自分がおおきな転換点に立っていると感じる。 * * * * 当日、つれあいの友人夫妻は銀座で、 わたしの友人のひとりは東京湾近くで地震にあい、 それぞれホテルと自宅まで、数時間歩いて帰った。 翌日まで帰れなかった友人もいた。 宮城県にお住まいの、 ブログを通じてやりとりをしていた方たちの無事を、 今日の夜になってようやく知った。 わたしは今日、「計画停電」下の東京を、 落ち着かない心身を往復4時間電車に乗せて出勤してきた。 仕事に行けるということは幸福なのだと思いながら。 * * * * ここ数日の体験をこうして記録することはしましたが、 コメントに答える余力はないと思われます。 したがって、当分の間コメント欄を閉鎖します。 また、しばらく更新はおこないません。
by pippinrose
| 2011-03-14 22:39
| 震災
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