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2011年 06月 24日
震災後三ヶ月半をふりかえると、
自分がどんな人間であるかを改めて感じる。 役に立とうと意志の力で奮い立ったが、身体が悲鳴を上げた。 音楽はほとんど聴けず、楽器に触れず、絵も描かず。 植物のことは考えにくく、写真は撮れなくなった。 翻訳は三月下旬から再開した。 中学生で学校を休みがちだった時に、家で 本や漫画を読み物語を書いていた時のように、 「この最後までいきたい」という願いがわいていた。 自分は何者か、手応えが薄いまま生きて来たのだが、 今回、できる活動が縮んで行く中で、 水が涸れても残る流れはどこかを知った。 不要と悟った昔のもろもろを、片づけるために取り出すと、 当時の大変な思いを忘れたわけではないのだが、 楽しかったことの方がより色濃く思い出される。 震災前と記憶が変わっている。 この新しい自己認識と記憶をもとに、 苦手の克服の喜びよりも得意の伸びやかな開花を求めて、 生活を変えようと思う。 ブログはこれからどうなるだろうか。 さしあたりしばらく更新をお休みします。
by pippinrose
| 2011-06-24 13:54
| 震災
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Comments(2)
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by
aosta
at 2011-06-25 05:34
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震災直後の変わり果てた大地で、みどりごのように若葉を開き数輪の花を付けていた桜。
地をさらう津波の勢いに耐え、永らえた命は人も植物も同じ。 石牟礼道子氏の『苦海浄土』のあとがきにありました。 『彼女は言う。その体の異常が「むごたらしか」と。不知火海に夫とともに漁に出て、「ほーい、ほい、きょうもまた来たぞい」と「ほがらかな情をこめて」「魚を呼ぶ」、天草の女たちを襲ったものは何だったのか。』 久しぶりに伺って目にした「さしあたりしばらく更新をお休みします。」の一文の重さを感じています。
Commented
by
ぴぴん
at 2011-06-25 12:21
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aostaさん >「ほーい、ほい、きょうもまた来たぞい」と
>「ほがらかな情をこめて」「魚を呼ぶ」 これが幸福というもの。 読んで、涙がにじんでしまいました。 これまで重ねて来た歪みが解けたのだと理解し、 少しずつ回復している部分も分かりつつ、新しい命にまだ慣れません。 三ヶ月半の行動と内省の過程で、 自分の受傷具合と残存部分が分かったところで、 しばらく忌屋に閉じこもることにしました。 重さのところを受け取ってくださって、ありがとうございました。
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