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2009年 04月 02日
『作庭記』を読んだ勢いで、1999年に出版された『新作庭記』も読んだ。
造園・土木・建築・文化地理、五人の学者による「国土と風景創造」に関する本。 中国韓国の庭園は自然樹形を尊重するが、 日本はモンスーン地帯で植物の勢いが強いことと、庭が狭いことから、 「伝統的樹芸は成長抑制を基調としてきた」(p.18 進士)という指摘。 ある種のエコロジストの外来植物を排除したがる純粋性は、 「人種差別的なテーマ体系と極めてあからさまに 親密な関係を持っている」(p.270 ベルク) という指摘などが、わたしには面白かった。 建築家たちの語る都市景観に関連した部分は、 十五年前に彼等がこうして話し合っていたテーマが、 近年の里山百選指定などにつながっているのかと思う。 景観を破壊して来た「流行」を、 「一般にいうところの文化人のグループは、 そういうものを絶えず誉めたたえて」来た 。(p.160進士) それに対し、 「流行」を乗せる「不易」、すなわち自然地理や環境を基盤にした、 マスタープランの必要を彼等は言う。 そういえば東京の知事は先ごろ、 歌舞伎座の外観が街に合わないから現代風にしろと言ったとか。 そういうのはマスタープランで野方図を防ぐというのか。 マスタープランを流行ととらえた文化人的見解だろうか。 近所の日本家屋。先日壊され、欅の大木も切られた。 『新作庭記』/進士五十八(造園)・鈴木博之(建築史)・中村良夫(土木・ 景観工学)・内井昭蔵(建築)・オギュスタン・ベルク(文化地理)共著
by pippinrose
| 2009-04-02 09:30
| 植物
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