by pippinrose カテゴリ
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2009年 07月 18日
休んで泣いてひととおり考えたら、頭がすっきりしてきた。
確かにわたしは窮地に陥り、相手を考えない振る舞いをしたが、 それ以上の落ち度があるわけではないし、もう報復は喰らった。 この嫌な体験を、いい経験に変えるバネにしてやろうと思った。 数日前から目を付けていたお菓子屋さんに、 お土産を買いに行くべく計画を立てた。 店に入ってまず、 “Parlez-vous anglais?” /「英語を話しますか?」と聞く。 “Non” /「いいえ」だったら、 “Merci”/「ありがと」と言って帰って来る。 “Parlez-vous anglais?”/「パルレ・ヴ・アングレ?」の メモを持って店に行き、飾り窓のお菓子を見ながら、 もし通じたらどれを買おうか考えていると、 店の女性が英語で話しかけて来た。 ほっとした。 決めたものを渡してレジに行き、わたしは言った。 「ここでは英語が通じて良かった。 さっき地下鉄で改札を通れなくて、 駅員に英語で言ったら、“英語を話すな!” と言われてショックだった。 だから “バルレ・ヴ・アングレ” の、メモを持って来たんだ」 「英語が駄目なら何語で話せばいいの?日本語?」 わたしが思っていたのと同じことばを彼女は言った。 「この近辺はどこでも英語が通じるわ。 地下鉄でも英語を話せるひとは多い」 「どこの国でも同じでしょうけど、いろいろなひとが居る。 “おばあちゃんの知恵”ではそういう時、 “あのひとは昨日良く寝られなかったんだ”と言うの」 あいつは悪い奴だ、ではない、わたしが悪いんだ、でもない。ただ、 「あのひとは昨日、よく寝られなかったんだ」。 なるほど。それはたいした「知恵」だ。 「この店に来て良かった。 おいしいお菓子は買えたし、いい話ができたし」と彼女に言い、 明るい気持ちでホテルに帰った。 ノートルダム大聖堂・南薔薇窓。 一連の事件に立ち会っていたつれあいは、立ち直ったわたしに、 「“間違いというものは無い、上手な回復があるだけ”/ “No mistakes just good recoveries”でしょ」と言う。 そうだね。これでひとつフランス語のフレーズを覚えたし、 「このひと、昨日良く寝なかったんだな」というつぶやきも覚えた。 外に出て行くといろいろなひとに会い、 失策する自分に会い、回復する自分にも会う。 わざわざ嫌な目に会いに行く趣味は無いが、 一連のパンチが無ければ会えなかったろう 「おばあちゃんの知恵」は、パリの良いお土産になった。 ノートルダム大聖堂・西薔薇窓。 内と外では様子が違う。入ってみてこそ見られるものもある。 明日はお休みし来週は、建物について、考えたことを。
by pippinrose
| 2009-07-18 07:39
| 外国
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Comments(2)
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クミン
at 2009-07-19 08:50
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ぴぴんさん、おはようございます。
読みながら私も悲しくなって、これからどうなるのだろうと思っていたら、最後に素敵な「おばあちゃんの知恵」との出会い、本当にほっとしました。 ノートルダムの薔薇窓、キレイ! ↓のワンコ、置物みたいで良いですね~♪
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ぴぴん
at 2009-07-19 21:50
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クミンさん こんばんは。
ご心配をおかけしてしまってすみません。 一発大逆転の快感を味わっていただけたらと思います。 「おばあちゃんの知恵」を、そのお店の女性は持っていたけれども、 わたしがパンチを喰らった状態でその店を訪ねなかったら、 彼女からそれを聞くことはなかったわけで、 トラブルも幸運も、自分の意思で左右できる範囲を「少し」越えたところで、 生じるものだなぁと思いました。^_^) ノートラダムの薔薇窓は、シャルトルよりも洗練されていますね。 ステンドグラスの部分が伝える聖書の物語のメッセージよりも、 色と形が伝えるものの方が、大きくなっていると感じます。 ↓のワンコは、置物みたいなんではなくて、置物なんです。^_^;) うちの玄関にさらって行きたいと思う可愛さでしたが、 うちではすでにフレッドとジンジャーが、毎日玄関と寝室を往復しているので、 これ以上ワンコは増やせないと、自分に言い聞かせて衝動を抑えました。^_^;)
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